brilliant Yellowtails

コーギーの鰤との生活

祝・うちに来て一ヶ月

朝、起きると9時12分だったわけです。ちなみに普段は6時から7時の間に起きていますが、自然に目覚めるに任せているので、目覚まし時計などは使っていません。やっべえ……マジかよ……とおもいつつ落ち込んでいる時間もなく、その場で保育園に電話。「すみません、△△組の○○ですが、登園が9時……40分くらいになりそうで、すみません、ほんと……」と云いながら「おいおい、あと30分切ってんぞ、行けんのか?」と不安に駆られます。

息子を起こし、階下に降りながら考えます。なぜ起きなかったんだ、わたしは……疲れていたのだろうか……それとも風邪でも引いたか……。

普段わたしが6時台に起きるのは、家主がその時間に起きて仕事に行くからです。起こされるわけでもなく、起きて何かしてやるでもなく、単に、うちが木造家屋なため、階段の昇降や扉を閉める音がうるさく、そして家主が家を出た後にブリさんがワンワン吠える声などで勝手に覚醒してしまうのです。

が、今日は目覚めなかった! ということは、「頼むから階段は静かに降りてください」という申し出や、「家を出るときはブリを鳴かせないようにしてください」というお願いを、家主がやっと聞いてくれたということです。やった! やればできるじゃないですか家主! ありがとう!

感謝の気持ちを感じつつ、大急ぎで息子に朝食を与え、朝10時までに返却しないと延滞料金のかかるDVDをバッグに放り込み、息子を素早く着替えさせます。朝はいつも息子が起きるまで遊んでいるので、「今日はなんで遊ばないの!」とばかりにワンワン吠えるブリには「ごめんね、帰宅したらお散歩行こうね!」と声を掛け、知育おもちゃにおやつを詰めてサークルに投げ込みます。息子に保育園服と帽子をかぶせ、あと5分ならチャリで飛ばせばギリ間に合うだろ、と9時35分に玄関を飛び出し……

たら、雨でした。


……詰んだ。

雨では自転車に乗れません。ってことは10時までの登園ができません。ってことは仕事に行けません。さらにTSUTAYAの返却も間に合いません……最悪だ……。頭の中で呟いているつもりが、おもわず口から出てしまい、「最悪だ……最悪だぜ……」とボソボソ云うわたしを不安そうに見上げる息子。

とりあえず、息子にレインコートを着せ、園帽を脱がせてリュックに入れます。仕事は休めないので、ずぶぬれになりながら自転車で行くしかありません。しかも今日、お花まつりじゃん!(お釈迦さまのお誕生日。息子は仏教系の保育園に行っています)

泣きたい気持ちになりながら家を出ようとすると、ギシ……ギシ……と階段を降りてくる音が……

なぜか、家主が起きてきました。


「え、なんでいんの?! ねえなんでいんの! いや、なんででもいいわ、保育園登園させてお願い、きみ片手に傘さしながら自転車乗れるでしょ?!(ちなみにわたしは片手で傘をさしながら自転車の運転をする輩が大嫌いですし、自分でも絶対にしませんが、いまは非常時なので話は別です)」「え、うん……」「お願いあと5分で登園しなきゃいけないのに雨降ってるのお願い!!!」「あ、うん……」

奇跡が起きました。やった、息子間に合う! そして急げばTSUTAYAも間に合う!! 延滞料金払いたくなさすぎて昨日眠い目をこすって最後まで観た甲斐があった!!

しかし鳴いているブリさんを置いていくのも気が引けるし、どうせ歩いて行くなら連れて行ってやろう、と、ハーネスとリードを付けたブリさんを鞄に入れて肩からかつぎ、雨の中出掛けることにしました。おもえば約1ヶ月前、息子の保育園まで、やっぱりこのバッグに入れて行ったことがありました。首と手だけちょこんと出して、まったく微動だにしなかったブリさんですが……

途中、暴れまくってバッグから落ちました

一瞬ニャンパラリ(※猫がひらりとひっくり返って着地すること)をするかなとおもいましたが、背中からボテッと落っこちて「キャン!」って云ってました。いや、しっかり抱えてたんですが……そのおかげでTSUTAYAの返却時間には間に合いませんでした。完全なる無駄足です。さすがです、ブリさん!

写真がなくてすみません。ブリ、うちに来て一ヶ月の平和な朝でした。